2000年以降フランスを拠点に創作活動を行ってきたフォトアーティストの藤原更。写真でありながら、ペインティングの要素を加えるなど、独特の世界観を持っている。前回の『Neuma』では、自然の摂理の中に「美」或いは「理」の顕現を知る柔かな印象の作品であったが、今回最新作では、エディット・ピアフの楽曲『薔薇色の人生』の原題を引用し、強烈な色彩を放つ絵画的アプローチの写真作品となっている。
一見抽象絵画と見まごうが、これらは紛れもないストレートフォト。薔薇、蓮などの植物を撮影した大型の作品群は、一片のポエジーも介在しない不断生命の循環する瞬間をいきいきとしたタッチで表している。
色や形状にとらわれない生命の躍動感を奔放な視点でとらえて空間構成するインスタレーション展。どうぞご期待ください。[オープニング・レセプション5月22日１８：００〜]
エモン・フォトギャラリー 東京都港区南麻布5-11-12 togo Bldg. B1
